Veilleuse 音楽の常夜灯

HORIZON (from UA 30th Anniversary Live at 日比谷野外大音楽堂)

UA

ロケ地日比谷野外大音楽堂(東京)

デビュー曲がリリースされたのは1995年6月21日。この映像が録られたのは2025年6月21日。30年後の、同じ日付です。 そして1曲目に、その曲がかかりました。

日付を合わせにいっている

2025年6月21日は夏至で、土曜日でした。会場は日比谷野外大音楽堂。デビュー30周年の記念公演です。

30周年ライブなら、記念日に合わせるのは自然な発想です。ただ、こういうのは押さえられないことが多い。会場が取れない、季節が合わない、ツアーの流れが合わない。それを取り切って、しかも一曲目に据えている。

「HORIZON」の作詞は UA、作曲は藤原ヒロシ。1995年6月21日発売のマキシシングルで、これがデビュー作でした。

チャートに入らなかった曲

もうひとつ、記録として残っている事実があります。このシングルはチャートインしていません。

30周年の会場は満員でした。その日の一曲目が、30年前にチャートへ入らなかったデビュー曲だった。

よく知られた曲を持ってきて幕を開けることも当然できたはずで、そうしていない。デビュー曲だから、ではなく、日付が一致しているから置いたのだと思います。30年前の6月21日に何が起きたかを、記録ではなく現在形で確認しにいっている。

Real Sound は、この日の「HORIZON」を「シティポップの感覚を交えた、普遍性の高い」アレンジでの再解釈だと書いています。当時のままなぞってはいない。

その日のバンド

演奏していたのは次の人たちです。

  • ベース鈴木正人
  • ギター西田修大
  • ドラム大井一彌
  • キーボード小田朋美
  • シンセサイザー荒木正比呂
  • コーラス神田智子

ベースの鈴木正人は、先日書いた AJICO『接続』のサウンドプロデュースを担当した人です。UA が20年ぶりにあのバンドを動かしたとき、音を組んでいた側にいた。それから4年後、こちらでは楽器を持って後ろに立っています。

セットリストには「お茶」「微熱」「リズム」「スカートの砂」「愛を露に」「電話をするよ」「TORO」「雲がちぎれる時」「数え足りない夜の足音」が並び、新曲として「MOOD」「ALK」も演奏されました。

息子が言った

アンコールの1曲目は「Happy」。前日の6月20日にリリースされたばかりの曲で、プロデュースはこの日シンセを弾いていた荒木正比呂です。

この曲ができたきっかけを、本人がMCで話しています。13歳の息子から言われたそうです。

「ハッピー」っていう曲を歌ってよ

30周年の企画会議でもレーベルの提案でもなく、家の中から出てきている。

MCではもうひとつ、谷川俊太郎の詩を引きながら、客席にこう呼びかけたと記録されています。

心の土を育てていきましょうね

最後のアンコールは「太陽手に月は心の両手に」でした。

こんな時、聴きたいかも(個人的にね)

日が長い時期のほうが合いました。夏至の前後、まだ外が明るいのに時計は夜になっている、あの妙な時間帯に。

冬に聴いたら、同じ映像なのにずいぶん遠く感じました。野音は屋根がないので、映っている空の明るさがそのまま入ってくる。季節をまたぐと、こちらの窓の外と喧嘩する。 日付を合わせて作られたものは、こちらの日付にも少し左右されるみたいです。

出典

発表
2025年6月21日(公演日)
出典
https://youtu.be/iHWCMr6jb9c

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