Veilleuse 音楽の常夜灯

Breaks Down His Favorite Bass Lines

Thundercat

曲ではありません。ベーシストが、好きなベースラインを7本挙げて喋っている映像です。Pitchfork の「Under the Influences」というシリーズの一本。

挙がった7曲

Sampleface が並べたリストによると、この順番でした。

  1. D'AngeloLady
  2. The SystemYou Are in My System
  3. Bernard WrightHaboglabotribin'
  4. CreamSunshine of Your Love
  5. Graham Central StationHair
  6. Herbie HancockChameleon
  7. Jaco PastoriusPortrait of Tracy

弾いている人の名前で言い直すと、ラファエル・サディーク、ジャック・ブルース、ラリー・グラハム、ジャコ・パストリアス。一人ずつ別の惑星から来ている感じの並びです。

年代が揃っていない

面白いのは、この7つが年代順でも系統順でもないことです。

1967年のクリームで始まらない。1995年のディアンジェロから入って、80年代のブギーへ行って、そこからいきなり60年代のロックへ飛ぶ。ジャコが最後に来る。

歴史の講義なら並べ替えるはずのところを、並べ替えていない。思い出した順か、大事な順か、そのどちらかでしか説明がつかない並びです。 教えるための順番ではなく、自分の中にある順番でそのまま出している。

MusicRadar が拾っている本人の言葉に、こういうものがあります。

ベースは、旋律的なものと和声的なものとリズム的なものの、あいだのどこかの役割を果たす

3つの役をひとりで兼ねる楽器だという言い方です。挙がっている7曲を見ると、それぞれ担当が違う。「Portrait of Tracy」はほぼ旋律で、「Chameleon」はほぼリズム。同じ楽器の話をしているのに、示している場所が毎回ずれていく。

同じ記事の見出しに使われているのは、もっと短い一言でした。

フィールがダメなら、あなたがダメなだけ

最後に自分で弾く

映像の終盤で、本人がベースを手に取って、挙げた曲のひとつを実際に鳴らします。

喋りの映像に演奏が付くと、言ったことの答え合わせがその場でできてしまいます。普通なら避けたいところを、最後に置いている。

こんな時、聴きたいかも(個人的にね)

これは聴くというより見るものなので、手が空いていて画面も見られる時間に回しました。洗濯機が回っているあいだくらいがちょうどよかった。

そのあと7曲を順番に聴き直す時間まで入れると、半日が溶けます。自分はそれをやってしまって、その日の予定がひとつ後ろにずれました。見る前に、後ろに何も入れないでおくといいかもしれません。

出典

収録
Under the Influences(Pitchfork)
発表
2020年4月
出典
https://youtu.be/JI8cIZ9VIpg

記事一覧へ戻る