Traingazing (Live at The Pool)
Sam Wills feat. Honey Mooncie
監督Tom Ewbank制作Daedalus撮影Tom Ewbank、Paul Hinesロケ地ロンドン・バーモンジー The Pool
この曲は3回出ています。まず2020年3月4日にシングルで3分34秒。同じ年の5月29日にアコースティック版。それから1年後の2021年6月4日、1枚目のアルバム『Breathe』の6曲目に入った。この映像が上がったのは、そのさらに3週間後の6月24日です。
映像のほうは3分56秒。同じ曲を、別の部屋で、8人で一度に鳴らし直したものです。
床が青いから、プール
The Pool はロンドンのバーモンジーにある録音スタジオで、Miloco Studios の中にあります。名前の由来は見たままでした。演奏する部屋の床が青く塗ってあって、コントロールルームがその数段上にある。上から見ると泳ぐところに見える。
もとは1986年に Tom Astor が設計したテレビスタジオで、Orinoco という名前でした。録音スタジオとしての The Pool が開いたのは2006年で、プロデューサーの Ben Hillier が Miloco と組んで始めています。卓はベルリンのスタジオから譲り受けた EMT A100、30チャンネル8バス。Hillier がこれを選んだのは、まとめて出てくる音がいいからだと説明されています。
演奏する部屋は100平方メートル。Arctic Monkeys、Depeche Mode、Florence & the Machine、LCD Soundsystem、Mumford & Sons がここで録っています。
8人が同じ部屋にいる
- Sam Wills ── リードボーカル、キーボード
- Honey Mooncie ── リードボーカル
- Dan Jeferies ── リードギター
- Ed Blakeley ── ベース
- James Gulliver ── ドラム
- Mark Morrison ── キーボード
- Laura Roy、Kojo Degraft-Johnson ── バックボーカル
Ed Blakeley はベースを弾きながら、この日の音楽監督も兼ねています。ミックスとマスタリングも Sam Wills との連名。スタジオのエンジニアは Jamie McEvoy。
映像は Tom Ewbank の監督で、撮影・編集・カラーグレーディングも同じ人がやっています。撮影にはもう一人 Paul Hines が入り、Devan Clarke-Sheward がステディカムを持っている。制作は Daedalus。
名前は最後まで出てこない
「traingazing」は train と gazing をつないだ語です。歌詞は、向かいの席に座っている知らない人の話。
I don't know who you are, / But maybe we, in another life, / Could fall in love, have it all, / and chase our daydreams, / But here we are, sat across / From one another, on an empty train, / Getting lost in thought.
別の人生なら恋に落ちて全部手に入ったかもしれない、と言ったあとに、でも実際は空いた電車で向かい合って座っているだけだ、と続きます。
その前の部分は全部 Maybe で始まります。朝、日の出を見ながらコーヒーと煙草をやる人かもしれない。友達や恋人を抱きしめる人かもしれない。相手について分かっていることは何もなくて、それでも黙って知りたいと言っている。名前は最後まで出てきません。
二人ともサセックスの人
Sam Wills はイースト・サセックス州ヘイスティングスの人。歌って、書いて、プロデュースもします。アルバムの前に AWAL から EP を2枚出していて、Tom Misch、Jorja Smith、Jordan Rakei の作曲やプロデュースにも関わっています。『Breathe』は15曲入りで、この曲が6曲目。
Honey Mooncie も同じサセックスの人です。11歳から曲を書いていて、2019年のシングル「Should Have Been You」でデビュー。BBC Radio 1 の Jack Saunders が Future Artists の一人に挙げています。
ただ、この映像の時点では、まだ自分の作品はシングルだけでした。1枚目のミックステープ『To Whom It May Concern』(8曲、プロデュースは Fred Cox と Owen Cutts)が出たのは2021年11月12日で、この日から5か月ほどあとになります。
聴いた時のこと
イヤホンで聴いていたときは、8人が耳の中に入ってくる感じがありました。バックボーカルの2人がとくに近い。同じ部屋で一度に鳴らしているぶんだけ声も楽器も重なるので、頭のなかが埋まってしまう。
部屋のスピーカーに移して、少し離れたところで鳴らしたら、こちらのほうが収まりました。もともと部屋で鳴っていたものなので、聴く側も部屋に置くほうが素直なのだと思います。音量は上げずに済みました。
電車の歌なので、電車でも聴いてみました。これは自分にはうまくいきませんでした。歌が言っていることと、目の前で起きていることが同じになりすぎて、どちらも見ていられなくなる。曲がすでにやっていることを、こちらでもう一度やり直している感じでした。
出典
- YouTube — Sam Wills「Traingazing ft. Honey Mooncie (Live at The Pool)」の概要欄(演奏した8人とそれぞれの担当・Ed Blakeley が音楽監督とミックスを兼ねること・エンジニア Jamie McEvoy・監督と撮影と編集が Tom Ewbank であること・Paul Hines と Devan Clarke-Sheward・制作 Daedalus・歌詞・公開日が2021年6月24日で長さが3分56秒であること)
- Sound on Sound — The Pool, London(バーモンジーにあること・床が青くコントロールルームが数段上にあるという名前の由来・1986年に Tom Astor が設計したテレビスタジオ Orinoco だったこと・2006年開設・Ben Hillier と Miloco・EMT A100 の30チャンネル8バスとその選定理由・100平方メートルの演奏部屋・録音したアーティスト)
- Apple Music / iTunes のデータ(シングル「Traingazing」が2020年3月4日で3分34秒・アコースティック版が2020年5月29日・アルバム『Breathe』が2021年6月4日で15曲・「Traingazing」が6曲目・権利表記が Chapters Music Ltd)
- Latitude Festival — Sam Wills(ヘイスティングス出身であること・歌・作曲・プロデュース・マルチ奏者・アルバム前に AWAL から EP を2枚・Tom Misch と Jorja Smith と Jordan Rakei との仕事)
- Assai Records — Sam Wills Breathe Vinyl LP(LP の収録順で「Traingazing」が6曲目であること・全15曲)
- Hotvox — Honey Mooncie(11歳から曲を書いていること・デビューシングル「Should've Been You」・ミックステープ『To Whom It May Concern』が2021年末・BBC Radio 1 の Jack Saunders による Future Artists)
- Apple Music — Honey Mooncie『To Whom It May Concern』(ミックステープが2021年11月12日で8曲であること)
- ColoRising — Honey Mooncie Releases Her Debut Mixtape 'To Whom It May Concern'(サセックスの人であること・ミックステープが8曲でプロデュースが Fred Cox と Owen Cutts であること・BBC Radio 1 の Jack Saunders の支援)
- 出自
- イースト・サセックス州ヘイスティングス
- レーベル
- Chapters Music
- 収録
- Breathe
- 発表
- 2021年6月4日
- 出典
- https://youtu.be/4rJ5Vhkpbng