Veilleuse 音楽の常夜灯

Do You Want Me

Popof

自分でレーベルを作った年に、そこから出した曲です。4分29秒。

違法なパーティから始まっている

Popof は本名アレクサンドル・パウノフ、パリの人。

1990年代の Popof は Heretik System という集団の一員でした。フランスのフリーパーティ ── 許可を取らずに開くパーティを打っていた一人です。名前が知られたのは、そこでのライブと、Heretik、Ukandanz、Kameezol、XXX、Gazole といったレーベルから出したミックステープやシングルでした。

影響として挙げているのはジェフ・ミルズの「The Bells」と、スパイラル・トライブというイギリスのサウンドシステム。どちらもフロアで鳴らすために作られたもので、家で聴くために作られたものではありません。 そこから始めた人が、のちにミニマル・テクノとエレクトロのほうを好むようになっていきます。

レーベルを作った年の1曲

2009年、Popof は Form Music という自分のレーベルを作ります。理由として説明されているのは、自分のやりたいことをもっと自由に出すため。

「Do You Want Me」はその Form から2009年10月21日に出ています。レーベルが動き出した年の、早い時期の1枚です。

Gray Area の紹介は、この曲について「未来的なシンセと豊かな演奏」に「息の混じった話し声のサンプル」が乗ると書いています。歌ではなく、喋っている声のほうです。

タイトルは疑問文です。Do You Want Me ── 訊くだけで、返事は入っていません。4分29秒のあいだ、同じ問いが回ります。

貨物駅とプール

Heretik System が打ったパーティのうち、記録に名前が残っているのが2つあります。ベルシーの貨物駅と、モリトールのプール。

どちらも、もともと音楽をかけるために作られた建物ではありません。貨物を積み替える駅と、泳ぐためのプールです。機材を運び込んで、鳴らして、朝には引き払う。フランスのレイヴとフリーパーティが広がっていく時期に、Popof はその機材を運び込むほうにいました。

ハードコアとハードテクノ寄りのライブをやっていたのが1996年から2005年まで。「Do You Want Me」は、その9年が終わって4年たった年の曲です。

聴いた時のこと

机の前に座って聴きました。音量は普通で、時計を見ながら。4分29秒は長くも短くもありませんでした。

そのあと、音量を変えないまま立ち上がって、もう一度かけました。同じ音量なのに、別の曲でした。 座っているあいだは音を確かめている感じだったのに、立ったら膝が勝手に動いていました。

椅子に戻ると、また確かめる側になります。何度か立ったり座ったりしてみて、そのたびに切り替わりました。

これは曲の話ではなく、こちらの姿勢の話です。ただ、気づいたのはこの曲でした。座ったまま片づけてしまうと、半分しか聞かずに終わります。

出典

  • YouTubePopof「Do You Want Me」(長さが4分29秒であること・概要欄に「© 2009 Form Music」と書かれていること・公式チャンネルではないこと)
  • BandcampPOPOF「DO YOU WANT ME」BeatportPopof「Do You Want Me (Original Mix)」[Form](2009年10月21日に Form Music から出たこと)
  • Last.fmPopof のバイオグラフィー(本名アレクサンドル・パウノフでパリの人であること・1990年代にフリーパーティの集団 Heretik System の一員だったこと・ベルシーの貨物駅とモリトールのプールで開いたパーティが記録に残っていること・影響としてジェフ・ミルズ「The Bells」とスパイラル・トライブを挙げていること・のちにミニマル・テクノとエレクトロを好むようになったこと・2009年に自分のレーベル Form を作ったこと)
  • Wikipédia(フランス語版)— Popof(1996年から2005年までフランスのテクノとフリーパーティの現場にいたこと・ハードコアとハードテクノ寄りのライブをやり、Heretik / Ukandanz / Kameezol / XXX / Gazole といったレーベルからミックステープとシングルを出していたこと)
  • Gray Area6 Must-Hear POPOF Tracks(「Do You Want Me」に未来的なシンセと豊かな演奏、息の混じった話し声のサンプルが入っているという記述・2009年に自分のレーベル Form を作った理由が、やりたいことをより自由に出すためと説明されていること)
  • Dancing AstronautTechno Tuesday: POPOF on falling in love with techno(レイヴの現場から出てきた人であること・テクノに向かったきっかけについての本人の話)
出自
パリ
レーベル
Form Music
収録
Do You Want Me
発表
2009年10月21日
出典
https://youtu.be/3ugbGKGFySg

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