BL00MS
Machinedrum
説明文にひとつ、はっきりした宣言が入っています。「The first independently released Machinedrum album」 ——独立して出す最初のアルバム、と。
レーベルを通さない、という一行
「初めて」と書けるということは、これまでの作品はレーベルを通して出してきたということです。長く続けてきた人が、2026年になって初めて自分の名前だけで出している。
出し方まで指定されています。Bandcamp 限定。 2026年6月2日、他のどこにも置かず、ここだけで。名義は IAMSIAM。
この判断がこの一枚のいちばん大きな情報だと思います。ドラムンベースやジャングルは、レーベルとレコード店とサウンドシステムの網の中で流通してきた音楽です。その網を通さずに、自分の場所から直接出す。ミニLPという形を選んでいるのも、通す相手がいないなら他人の都合に合わせなくていい、という話でしょう。
6曲、ミニLP
- THE FROG SONG — 6分33秒
- NO 1 KNEW — 4分04秒
- WHEN UR GONE — 3分50秒
- FADE AWAY — 3分04秒
- BOUNCE N SLIDE — 3分41秒
- BL0000M — 5分26秒
全部大文字で、数字が文字に混ざっています。BL00MS のゼロ、NO 1 KNEW の 1、最後の BL0000M はゼロが4つ。インターネット以降のタイポグラフィーで、狙って読みにくくしている。
タグは drum & bass、electronic、idm、melodic house & techno、breakbeat、dubstep、house、jungle、そして North Carolina。並べすぎのように見えますが、この人の作品はいつも実際に全部入っています。ノースカロライナという出自がタグに残っているのも、長くやってきた人らしいところです。
クレジットは簡潔で、マスタリングが Audible Oddities、アートワークが Joseph Durnan / 124.world。
「咲く」という題
BL00MS は咲くこと。最後の曲が BL0000M で、ゼロが増えて単数形になっている。複数の花が咲いて、最後に一輪になる並びです。
ジャングルやドラムンベースは、速さと分割で押す音楽です。そこに「咲く」という、時間をかけて開く言葉を題に据えている。速い音の中で開いていくものを扱おうとしているなら、6曲26分という形とも矛盾しません。開き切る前に終わる。
こんな時、聴きたいかも(個人的にね)
まだ行くかどうか決めていない時間に。26分あるので、聴き終わるまでには決まります。
作業中はだめでした。ビートの分割が細かくて、こちらの手が引っぱられる。
出典
- Bandcamp — BL00MS / Machinedrum(2026年6月2日リリース・全6曲と収録時間・「初めて独立して出す Machinedrum のアルバム」で Bandcamp 限定であるという記載・IAMSIAM 名義・マスタリングとアートワークのクレジット・タグ)
- レーベル
- IAMSIAM
- 収録
- BL00MS
- 発表
- 2026年6月2日
- 出典
- https://machinedrum.bandcamp.com/album/bl00ms