Veilleuse 音楽の常夜灯

C'est Party

Drew Wynen

題は英語とフランス語の混ぜ物です。C'est Party。文法としては雑ですが、雑さが正しい。中身がちょうどそういう作りになっています。

二人でやっている

名義は Drew Wynen ですが、実質は Drew Wynen と Basile Petite の共作で、2枚目のコラボEPです。二人が通ってきたのは Incognito、Carrtoons、Reuben James、Crystal Fighters、Nubiyan Twist といった現場。ロンドンのジャズとファンクの周辺で弾いてきた人たちです。

担当楽器の書き方が、この一枚の性格を表しています。

  • Drew Wynenドラムス、ギター、キーボード、ベース、ボーカル、ボコーダー
  • Basile Petiteベース、キーボード、ドラムス、ホルン、ボーカル
  • Tamuz Dolevドラムス(4曲目のみ)

二人ともドラムもベースも鍵盤も弾いています。 役割を分けていない。誰がどのパートという固定がないまま録っているから、曲ごとに重心が動く。作詞作曲とプロデュースも二人の連名、ミックスは Rory Nelson。

7曲の並び

  1. Prends Le Guidon3分00秒
  2. La Grand Joie3分05秒
  3. Buffalo4分11秒
  4. Swimming Poule1分38秒
  5. Tricotons3分47秒
  6. Soufflé Au Pomme1分37秒
  7. Zoukez2分53秒

合計20分ほど。1分37秒の曲が入っているのが効いています。

曲名がおもしろくて、フランス語の単語遊びが混ざっています。Swimming Poule は「プール」と「雌鶏(poule)」の掛け、Soufflé Au Pomme はスフレとりんご。Tricotons は「編もう」、Zoukez は「ズークしろ」という造語の命令形。ふざけているけれど、ふざけ方に統一があります。

音は Cali-funk とネオソウルを土台にして、そこにサイケデリア、ドリーム・ポップ、ジャズ寄りのグルーヴを混ぜた作りだと説明されています。ロンドンの人がカリフォルニアのファンクをやって、題をフランス語でつける。この三つのずれが、そのまま気の抜け方になっている。

力を入れない、という技術

インストゥルメンタルで、曲名がふざけていて、聞こえてくる音は終始軽い。

この軽さを出すほうに、二人の腕が使われています。ドラムもベースも鍵盤も持ち替えて、1分半で切り上げる曲を混ぜる。1分半で1曲を成立させるほうが、長く引き延ばすより手数が要ります。

力を入れていないように聞かせるのが、この種の音楽でいちばん難しいところです。ジャズ・ファンクは「うまさ」が前に出やすい。それを引っ込めて、パーティの背景として成立する位置まで下げている。

こんな時、聴きたいかも(個人的にね)

正面から向き合うと、こちらの構えのほうが余りました。背景に置くと、音のほうから寄ってくる。

人が来る前に、皿を並べながら。20分でちょうど1周します。

出典

  • BandcampC'est Party / Drew Wynen(2026年5月29日リリース・全7曲と収録時間・Drew Wynen と Basile Petite の2枚目のコラボEPであること・二人の担当楽器とゲストのドラム・作詞作曲とプロデュース、ミックスのクレジット・Incognito などでの活動歴・Cali-funk とネオソウルを土台にした音楽性の説明・Root Records・タグ)
出自
ロンドン
レーベル
Root Records
収録
C'est Party
発表
2026年5月29日
出典
https://drewwynen.bandcamp.com/album/cest-party

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