Let The Funk Ride
Aim
1995年7月、マンチェスターに出来たばかりのレーベルの2枚目です。8つの元ネタが1曲に入っています。
レーベルが出来て翌月
Grand Central Records は1995年にマーク・レイがマンチェスターのノーザン・クォーターで始めたレーベルです。1枚目は同年6月、レイ自身が First Priority 名義(のちの Rae & Christian)で出した『Pure Arithmetic』EP。
Aim の『Pacific North West E.P.』はその翌月、カタログ番号 GC 102。レーベルの2枚目が Aim です。
Aim は本名アンディ・ターナー。カンブリアのバロー・イン・ファーネス出身で、家でアミーガを使って曲を作っていました。マンチェスターで「Let The Funk Ride」を録っていたところをマーク・レイに見つけられ、Grand Central と契約する。この曲が最初の EP につながっています。
EP には First Priority による「Concentrate On The Rhythm」のリミックスも入っていて、題は「Dilute To Taste」。レーベルの1組目が2組目をリミックスしている。
8つの出どころ
WhoSampled に載っている元ネタが、確認できる範囲で8つあります。
- ジュディ・クレイ&ウィリアム・ベル「Private Number」
- ジョー・テックス「I Gotcha」
- ジェームス・ブラウン「The Boss」
- N.W.A「Express Yourself」
- アース・ウィンド・アンド・ファイアー「Bad Tune」
- Lords of the Underground feat. Kid Deleon & Sah-B「Flow On (New Symphony) (Pete Rock Remix)」
- Ralph Vargas & Carlos Bess「S.C.R.」
- 映画『Style Wars』の "Crime in the City" の場面
最後の1つが変わっています。音楽ではなく、映画のなかの人が喋っている場面です。
元ネタが映画で、映像もその映画
この動画を上げた人は、映像に『Style Wars』を使っています。1983年のドキュメンタリーで、ニューヨークの地下鉄に描いていた人たちを撮ったものです。概要欄には Doni、Cap、Seen、Phase2、Skeme、Min1、Iz、Rust、Stitch1、Mare、Revolt、Zephyr、Dez と、映っている書き手の名前が並んでいます。
公式の映像ではありません。それでも、曲のほうが先に『Style Wars』からセリフを取っている。あとから映像を付けた人は、曲がすでに引いていたものと同じ映画に行き着いた。
同じ映画から音を取った曲に、その映画の絵を当てる。1983年のニューヨークの地下鉄と、1995年にマンチェスターで録っていた人のアミーガが、2009年に上げられた5分12秒のなかで一度合流している。
そのあと
ATIC Records のプロフィールは、この時期の3曲を名前で挙げています。「Concentrate on the Rhythm」「Let the Funk Ride」「Diggin' Dizzy」。この3つが Aim と Grand Central を1990年代半ばの真ん中あたりまで押し上げた、という書き方です。3曲のうち2つが、上の EP に入っています。
Aim はアルバムを出していきます。1999年10月11日の『Cold Water Music』が1枚目で、以後『Hinterland』『Flight 602』。Grand Central 自体は2006年に活動を終えました。
Grand Central の音を作った側の Rae & Christian は1998年に『Northern Sulphuric Soul』を出しています。マーク・レイとスティーヴ・クリスチャンが出会ったのはマンチェスターの Ducie House の同じリハーサル・スタジオで、クリスチャンがレイのスタジオの前を通りかかって「その曲、キーが外れてる」と言ったのが最初だそうです。
聴いた時のこと
順番を間違えました。曲を聴く前に、元ネタの一覧を見てしまった。
その状態で再生すると、5分12秒のあいだ、聞こえてくるものを一覧のどれかに当てようとしてしまいます。当たったのか外したのかも分かりません。曲として聞いてはいませんでした。
何日か置いてもう一度かけましたが、覚えているものは消えませんでした。知らずに聴ける回はもう来ない。
聴く前に調べる仕事をしているので、これは自分で作った問題です。逆の順番でやれた人がうらやましいです。
出典
- YouTube — aim「let the funk ride」(長さが5分12秒であること・映像に映画『Style Wars』が使われていること・概要欄に Doni / Cap / Seen / Phase2 / Skeme / Min1 / Iz / Rust / Stitch1 / Mare / Revolt / Zephyr / Dez らの名前が並んでいること・公式の映像ではないこと)
- WhoSampled — Aim「Let the Funk Ride」(ジュディ・クレイ&ウィリアム・ベル「Private Number」/ジョー・テックス「I Gotcha」/ジェームス・ブラウン「The Boss」/N.W.A「Express Yourself」/アース・ウィンド・アンド・ファイアー「Bad Tune」/Lords of the Underground feat. Kid Deleon & Sah-B「Flow On (New Symphony) (Pete Rock Remix)」/Ralph Vargas & Carlos Bess「S.C.R.」/映画『Style Wars』の "Crime in the City" の場面をサンプリングしていること)
- Discogs — Aim『Pacific North West E.P.』(1995年に Grand Central の GC 102 として12インチで出たこと)
- Wikipedia — Aim (musician)(本名アンディ・ターナー・カンブリアのバロー・イン・ファーネス出身であること・家でアミーガを使って作っていたこと・マンチェスターで「Let The Funk Ride」を録っていたところをマーク・レイに見つけられ Grand Central と契約したこと・その曲が最初の EP につながったこと・アルバムが『Cold Water Music』『Hinterland』『Flight 602』であること)
- Wikipedia — Cold Water Music(1枚目のアルバムが1999年10月11日に Grand Central から出たこと)
- Wikipedia — Grand Central Records(1995年にマンチェスターのノーザン・クォーターで始まったこと・2006年に活動を終えたこと・最初のリリースが1995年6月の First Priority『Pure Arithmetic』EP であること)
- Wikipedia — Rae and Christian(マーク・レイが1995年に Grand Central を設立したこと・マンチェスターの Ducie House の同じリハーサル・スタジオでスティーヴ・クリスチャンと出会い、クリスチャンがレイの曲のキーが外れていると言ったのが最初だったこと・1998年に『Northern Sulphuric Soul』を出したこと)
- ATIC Records — Aim(「Concentrate on the Rhythm」「Let the Funk Ride」「Diggin' Dizzy」が1990年代半ばの Aim と Grand Central を押し上げた曲として挙げられていること・EP に First Priority による「Concentrate On The Rhythm」のリミックス「Dilute To Taste」が入っていること)
- 出自
- イングランド、バロー・イン・ファーネス
- レーベル
- Grand Central Records
- 収録
- Pacific North West E.P.
- 発表
- 1995年7月
- 出典
- https://youtu.be/5lf67NI3N0A